遺産分割協議書とは遺産を誰が何を取得するかについて記載する書類で、最初に行う相続手続きの一つです。遺産の分け方を明確にしないと、相続登記や預金の払戻等の具体的な手続きを進めることができません。
遺産分割協議書には相続人全員が実印にて押印しなければなりませんが、遺産の分割方法は決まったものの相続人が多数いたり、遠方に住んでいる事情で一堂に会することが難しいケースもあります。また、一つの書面に各相続人に順次回覧して署名捺印してもらう方法もありますが、時間がかかったり、誰かが紛失すると最初からやり直さなければならない事態も起こりかねません。
そのような場合、遺産分割協議証明書という形式にする方法があります。同一の内容の書面に各自署名捺印することで、遺産分割協議書と同一の効力を有します。この方法であれば同時並行で相続人の署名捺印を進められるので、手続きが早く終わります。特に、相続税が発生するケースでは10か月の期限があるため、時間の余裕がありません。お急ぎの事情がある場合には遺産分割協議証明書を作成する方法も検討してみてはいかがでしょうか。
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